表板の厚みも95%ほど確定しているので、裏板の厚みに取り掛かりました。今回の裏板はボスニアのメイプル材で荒々しい杢の板です。一枚板で年輪の幅は若干広めですが、それを補強するかのような杢なので板の強度と軽量さは驚きです。
材を手に入れる際には十二分と吟味しているのですが、実際には使ってみないとわからないことがあります。そういう点で、今回は嬉しい誤算だなと内心微笑んでいました。
この板材から横板を切り出してリブを作っているのですが、画像の通りとても大胆な杢なので、ボディにしたときに杢の向きはもちろん、杢の太さや繋がりが一連の流れを感じることができるように気を遣いました。裏板の材料と横板の材料が同じ木材のときにだけ出来ることなので気が張りました。横板に杢が強く現れていると曲げる加工の際に割れたり折れてしまいやすくなるので、無事にリブが完成したときは一安心といったところでした。4cmx50cmほどの大きさの板が3枚あれば1台分のリブを作るには間に合うのですが、予備を含めて6枚を準備しました。結果的には3枚で間に合ったのですが、加工精度を望んで5枚消費しています。
ニスを終えた姿を想像すると心が躍ります。