スクロールの荒けずりは終わっていたので渦巻き部分の面の彫り込みと縦の彫り込みを行いました。
渦巻きの面を彫りこむとこれまで平面的だったスロープがくっきりとして精悍になってきます。傾斜をつけすぎず、控えめすぎずに施すことが今は好みです。グッと掘り込んでいるのももちろんカッコ良いですし、あっさりしているのも上品です。ポイントはバランスよく仕上げるということですが、それこそが難しいですね。



縦の彫り込みは最終的な形が見えてくるので一番好きな行程です。それまでの行程が報われる気がしますし、ようやく姿を現してくれて嬉しい気もします。
ここでも完璧には仕上げず、その一歩手前で作業を止めて次に進みます。これから先はエボニー(黒檀)を加工するので、その微細なクズがどうしても表面に入り込んでしまうのでエボニーの加工が終わってからスクロールの仕上げを行います。
指板の準備です。指板表面の局面を整えながら高さを出します。
左が加工中で右が完成手前の形です。ピントの関係でただの棒のように見えますが、指板の形は奥に行くにしたがって末広がりの形です。
指板があらかた出来上がれば、ネックに仮付けして形成してゆきます。
