初夏を感じる季節になってきました!少し冷たさを感じる風にあたりながら陽の光を浴びることがとても気持ち良いですね。
こちらでは新しい楽器の準備が進められています。
ヴァイオリンを製作する一番最初の作業は型紙と型づくりです。その後、作った型にブロック(柱)を取り付けて横板を曲げて取り付けてゆくわけです。
型紙(テンプレート)と型(モールド)はすでに手元にあるので、ブロックから手をつけます。
ブロックには表板と同じスプルースを使用したり、柳材を用いたりします。どちらでも整形しやすい材料なのですが、今回は表板としては使用できないスプルース材をブロック用に切り出して整形しました。繊維の方向や年輪の向きを考慮して切り出すと、使用できそうな部分は切り出した材料の半分ほどでした。モールドから外した後の加工にも影響するので慎重に。

ブロックを取り付ければ、テンプレートを重ねてコーナー部分の整形の準備を行います。



コーナー部分だけのテンプレートを使用することもありますが、モデルを定めているので、内型テンプレートから写しました。
ここから糸鋸盤でカットして整形してゆきますが、横板のスライスも糸鋸盤で行いますので、横板の準備に入ります。(もっと広いスペースで工具を設置したままなら、もっと気軽にできるのですが、、)
綺麗になると気持ちいいですね。

この状態からやっとスライス加工を始められます。底面が平面で直角が出ていないと効率よく切り出せないので、丁寧に行います。


スライスしたばかりでは厚みが2mmほどなので、これを1mm強に整えてゆきます。

横板の杢の方向や位置を考慮して、横板を分割します。
ああでもない、こうでもないと考えるごとに分割方法が入れ替わってしまい、いつも時間ばかりが立ってしまう場面です!