今回のヴァイオリンに用いるネック用のメイプル材ですが、大きさがギリギリの材なので補助材を取り付けて加工出来るように準備しなければなりません。
十分な大きさの材であれば鉋掛けだけで整形できるのですが、往往にしてギリギリの大きさということがよくあります。そういう場合、足りない部分を補う板材を取り付けることによってネックの火口へと進むことができます。必要な部分だけメイプル材であれば良いので、一般的に行われている手法です。

墨入れ線をみてお分かり戴けると思いますが、補助剤が必要となる部分は中心線の両脇の線に相当するごく僅かな部分のみです。適度な厚みの板材がなかったので、不必要な労力ではありますが、仕方ありません。

運動不足の解消のためにも鉋を掛け続け、ようやく片面が直角になりました。これを反対側にもするのかと思うと、集中力も途切れがちになってきたのでこの作業は翌日に回すことにしました。

上の画像では右側がメイプルで左側が補助材ということがお分かりいただけます。これだけの面積のために重労働を行ったのですが、この部分が埋まっていないと切り出し時に傾いてしまうという結末も。。。それだけは避けたいものです。
木工では直角、直線、平面というのがとても重要なのですが、毎回、改めて意識します。
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