トリトンとセイレーン

音楽に静と動が共存しているように、ヴァイオリンに限らず楽器には静と動が共存しています。構造的なことであったり音色のことであったり。

アンティークを蒐集されていらっしゃるコレクターの方から素敵な版画を戴きました。
時代と国は不明ですがおそらくポセイドンの息子であるトリトンと人魚セイレーンかと推測されます。

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建築様式などの意匠を基にされているのかと思われますが、荘厳さが感じられると同時に持っている楽器から音楽的なことも連想させられ、この一葉の版画を目にするたびに色々と想いが巡ります。

ポセイドンの息子のトリトンはその法螺貝を吹くことで荒ぶった海を鎮める力を持つとされており、私は「静」という印象を受けました。
人魚セイレーンはその魅惑的な歌声で航海中の船の船員の思考を奪い難破させるとされています。私はこのことから「動」を連想しています。

「静」「動」これに限らず「アルファ」「オメガ」など対極にあるものが対とされることが多いですね。狛犬の「あ」「うん」もそうですね。

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左がその法螺貝で海を鎮めるといわれているトリトン、右がその歌声で航海中の船員を惑わし難破させるといわれる人魚セイレーン

ヴァイオリンを作るときに最終的な音色を目指し板の厚みを素材に合わせて調整してゆくわけです。
この作業を今行なっている最中なのですが、この版画から音色について考えさせられました。

語られているセイレーンの歌声のように魅力的な高音を生み出したいと同時に、静まるべきところでは静まる力を持った音色。
対極のことですがこれらが共存し織りなされることで聴者の心を捉える音色となるのではないかと感じてやみません。

あくまでも楽器という観点から考えてみました。

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