ストラディヴァリ1715″Titan”/指板(裏側)とネック

今年の始まりは整理整頓から始まりました。年末にほとんどを行いましたが、まだ残っていたことが。。
グローブの修繕です。

素手で木材を扱うと、素材となる木材に汗を始めとした様々な汚れが必然的に付着してしまいます。そのため普段から愛用しているのが鹿革のグローブです。ホームセンターではゴムグリップのついたものを筆頭に様々なものが販売されています。価格もそれなりですし半ば使い捨てのように扱うことが出来るので手軽です。

それでも鹿革グローブを使う理由は、1に素材の微妙な凹凸などが感触として伝わりやすい事、2に汗を吸収して素材への付着が殆どないこと、そして3に牛革とは異なり洗濯が可能という点でしょうか。適度なクッション性もあり、そのことが手にも優しいと同時に滑り止めにもなります。一年前に使用し始めて、この一年間で左手の親指と人差し指の糸が解れてしまい裂けた状態となっておりました。

gloves
縫い目のほつれた鹿革グローブ

年末には指板の表面を均していたので、その時にゴム手袋に交換すべきだったことを失念し、鹿革グローブのままで作業を行ってしまいました。
黒檀の木屑は微細で色が濃いので厄介です。その木屑の付着した手で何かを触ると、それらに黒檀の粉末が付着してしまいます。気づいた頃にはもうグローブの毛穴にも入り込んでしまっていたのでそのまま続行し、年末に洗濯して陰干ししておきました。

鹿革は洗濯しても「しなやかさ」が失われないので、とても重宝しています。難点は少し価格がお高いことと、なかなか見つからない点ですね。
今は昔、バイクに乗っていた頃からこの鹿革グローブを愛用していました。雨でもそのまま使い続けられることを知り、それからは単車に乗らないようになった今でもこのように愛用しています。

年末年始で乾燥したので、まずは修繕から。どちらかというと好きな針仕事です。
ほつれ程度は縫えば修繕できますが、革の厚みが薄くなりつつある箇所も。
そろそろ、新調の準備を始めた方が良さそうですね。

glove2
少し縫っただけですが、革そのものの消耗もちらほら

グローブの手入れも終わったので、ゴム手袋を準備してヴァイオリン指板の裏側を彫り込みに取り掛かります。まずはどのように彫り込むかという罫書きを行います。半仕上げの指板なので彫り込みは僅かな作業ですが、中心線を割り出してしっかりと。

before
どのように彫り込むか印をつけます

ここからは丸鑿とスクレイパーで指板の重心を考慮しながら不要な部分を削り落としてゆきます。

after
9割ほど掘り終えた状態

この辺りで指板の準備は殆ど終えたので、次はネックの準備に移ります。ネックの根元、ボディとの接合部にボディのサイズを写し取ります。これによってネック部分の不要な箇所を切り落とすことが出来るようになりますが、ここの寸法にズレが生じてしまうとボディとの接合部に合わなくなってしまうので慎重になる場面です。

beforeline
ヴァイオリンのネックとボディの接合部の印付を

 

lined
表板の厚み、横板の高さ、裏板の厚みを印付けておきます

上の画像では上面に指板が取り付けられることとなります。ネックはヴァイオリンの表板から6mmの高さが出るようにするので上面から6mm下に最初のラインを。その下のラインは表板の厚み+αとなります。そしてその下のラインは横板の高さを取ってラインを。そして最後に裏板の厚み+αのラインを入れます。予定していたサイズとラインがぴったりでしたが、やや平面が崩れていたのでカンナとヤスリで平面を作り直します。

beforeshaving
画像手前の段差までが不要な部分なので平面を出すためにも削り落とせば準備万端

平面を作り直して準備が整ったので指板を仮付けします。接着面が乾燥するまで、しばし放置となります。

gluing
中心線を意識しながらヴァイオリンの指板を仮付けします

ネックについては乾燥後に指板のエッジに沿って不要な部分を切り落とし、丸みを加工することとなります。

ヴァイオリンのボディについてですが、エンドピンが挿さる場所であるエンドブロックにエンドピン用に下孔を開けました。ボディを閉じてからの方が作業はしやすいのですが木屑が内部に残ってしまう場合もあるので箱を閉じる前に。貫通させるのでそのままドリルを通すと孔の出口にささくれができてしまうので端材で保護しながらドリルを通します。

holeopening
ヴァイオリンのエンドピンを挿すための孔を開けておきます

下孔を開ければペグの孔を開けるためのリーマーで孔を広げ、エンドピンが通るように準備しておきます。

reamer
ペグ孔を広げるリーマーで先ほど開けた孔を広げます

この孔はニスを塗装する際には「持ち手」となる棒を差し込むことにもなるのでいきなりエンドピンのサイズには開けずに、まずは持ち手が挿さる程度にしておきます。

bar
リーマーで広げる孔はニス塗装に必要となる持ち手の棒が刺さる程度に

これらの準備ができたので、ヴァイオリンの表板を接着し、箱を閉じました。

boxing
表板を接着すればヴァイオリンとしての箱の出来上がり

この後はネックの整形を経てボディにほぞ穴を作ってからネックがボディに接合される事となりますが結構な慎重さが求められます。中心線を確保しながらもネックの取り付け角度にも気を取られるので一筋縄では行きません。

ですが一つの形として成り立つ場面なので結構楽しみな場面です。

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