製作モデルを変更しました。。

明日からGWとなります♬カレンダー通りの方もそうでない方も是非、有意義なお時間をお過ごしになることができますように!

先日、彫金を趣味にされてらっしゃる方とお喋りに花が咲き、とても良い時間を過ごさせていただきました。私にとって金属を加工することというのは未知の世界でもありますが、何よりも綺麗な彫刻が施された作品には「美」を感じているので装飾品などには自ずと目が向いてしまうものです。

その中で”醍醐味”の話題になった時に「こういったことができるツールが欲しいな」と思えるようになってからが面白い。その治具(特定の作業を補助する道具)を考えている時が面白いんだと仰っていたことにはとても共感しました。

分野は違えど、各分野での作業には専門のツールやソフトウェアなどがありますね。例えば工場のラインは非常に特化されたものの代表だと思います。

さて楽器、ヴァイオリンも例外ではありません。やはり専用のツールがありますがその他大部分は工夫の連続です。工房の環境によって必要となるものは異なりますが、色々とアイデアを絞り出すことは共通しています。

今日取り掛かっている楽器の材料を準備している時に、ふと彫金について出た上の会話を思い出しました。ヴァイオリンの表板、裏板の製材された材料は下の画像のように台形の形をしています。これを緑色の線で示されている通り真っ二つに切り分ける必要があるのですが、一般的には帯状の鋸を回転させるバンドソーと呼ばれる電動工具を用いて切り分けます。

緑の線が示すように切り分けます
緑の線が示すように切り分けます

残念ながらバンドソーはそこそこの大きさがあるので当工房では置き場がないため使用していません。ではどのように切り分けるのかというと長い鋸でじっくりと切り分けるしかないのが現状です。。

以前は切り分けたいライン上から逸れていないかという事を目で常に確認しながら切っていたのですが時間が掛かる事と神経を使うため必要以上に疲れてしまうという事に辟易としていました。

そのような事を経て、なんとか楽に、より確実に切り分ける方法がないかなと考えた末にたどり着いたのが細い角材を切り分けるラインの左右に取り付け、その角材の間を鋸で切るという方法です。教えてもらったわけではなく、どこかで見た方法でもないですが私には抜群の効果を発揮してくれています(角材を取り付けるという一手間は掛かりますが、、正確さには代えられません)。

ガイドとなる角材を取り付けた状態
ガイドとなる角材を取り付けた状態

何気なく角材を取り付けている時に~「こういったことができるツールが欲しいな」と思えるようになってからが面白い~と話していた事を思い出しては改めて共感していた次第です。この場合は細い角材がツールになってくれている感じでしょうか。

※5/03追記:せっかくなので切り分けている様子の画像を追加

このように切り分けます
このように切り分けます

さて、製作ですが、、前回、マッジーニの1620モデルを作ると意気込んでいたのですが、方針が変わりました。。。(笑)

とにかく前に進めるよう、モールド(内型)を作ったのですがマッジーニ1620に見合う材料が見つからないまま、時間だけが過ぎてしまっていたのです。このモデルは裏板が一枚板で虎杢ではないメイプル材が用いられています。やはりそういった部分も拘りたいので、最適な材料を見つけることが出来るまでマッジーニ1620については作業を進めないこととしました。

マッジーニ1620はダブル・パーフリングで裏板の上下にはパーフリング材でクローバーのインレイが施されています。杢のない裏板にはこのインレイが映えますが、虎杢にこのインレイを施すとアクが強いかなという印象があったことも理由の一つです。

そこでモデルを選定し直すこととなり、決定したモデルが”アンドレア・アマティ1573年”のモデルです。特徴としてはCバウツが挙げられるでしょうか。ボディのサイズは現在のスタンダードより1mm短い354mmですがCバウツが若干小さめなのでアッパーとロウアーが少し強調されている印象です。

アマティ一族の長、アンドレア・アマティ(1505-1577)はクレモナでそれまで3弦だった擦弦楽器から4弦の擦弦楽器、現代のヴァイオリンを構築した製作家です。アマティ一族ではアンドレアの孫にあたるニコロ・アマティもよく取り上げられています。

そういった時代背景などに思いを馳せながらモールドを作り、ブロックを取り付け、横板を曲げて接着し、ライニングの取り付けまでを済ませました。

各ブロックを接着
各ブロックを接着
横板材の割り振り
横板材の割り振り
横板の取り付けとライニングの接着
横板の取り付けとライニングの接着

上述したようにCバウツがやや小さめな部分が特徴ですが、そのため横板曲げは普段とは異なり難しい局面でした。ライニングまで済ませて改めて出来上がったリブを眺めているとアンドレア・アマティの雰囲気が感じられました。

アマティの雰囲気が出ているCバウツ
アマティの雰囲気が出ているCバウツ

世間ではGWですがこの工房の中ではいつもと変わらない時間が流れそうです。

 

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