発送の連絡を受けて、心待ちにしていたボガーロ&クレメンテのフィッティングがようやく着荷いたしました。
実は一ヶ月程前に発送の連絡を受けていたのでトラッキングを気にしていたのですが、経由国の税関で引っかかり発送元へ返送されるというアクシデントがありました。。
原因はワシントン条約に関するCITES書類が添付されていないからとのこと。。
発送元に「返送手続きが取られた」旨を電話で連絡し、なるべく早い対応を取ってもらえるようにお願いしたところ返送された当日に対応を取って頂けたようで、2回目の発送から約1週間で到着したという次第です。
今回入荷したフィッティングは2点です。
★ボックスウッドとアイボリー(骨材)装飾の組み合わせ
★ペルナンブーコとボックスウッド装飾の組み合わせ


アイボリーとなっていますが、これはイミテーションで実際に使用されているのはラクダの骨材です。これまでもCITES関連についてやや心配していたのですが、アイボリーという表記がいつかは誤解を招くのでは?と思っていたので、今回の件では「やっぱりね」という印象でした。
到着まで時間は掛かりましたが、素敵なフィッティングを眺めていると、これまでの気苦労も一気に吹き飛びます。
このボックスウッドとアイボリー(ラクダの骨材)の組み合わせはボガーロ&クレメンテのフィッティングの中で最上の組み合わせで価格も相応のものとなりますが、装飾部分のアイボリーが白磁のような滑らかさと質感で美しさが際立っています。牛骨にはない淡いアイボリー色です。
ヴァイオリンも引き立つものではないでしょうか。

ボックスウッド、ペルナンブーコのどちらも使用されている材は上質で密度の高い木材ですが、重量は軽く仕上がっています。
ペルナンブーコは音の広がりが軽やかになるという印象ですが、ボックスウッドよりやや軽いということも起因しているようです。


弦と直接関連し、音色に影響を与えるテールピース。今回はボックスウッドとペルナンブーコでは大きな違いが見られます。わずか1.88gの違いですが、1gの違いでもヴァイオリンにおいては大きなもので、局面によってはトーンが大きく変わりますし左右させます。
多くの意見ではテールピースの重さは12g以下が良いとされることがありますが、木材の密度が低くて軽いという事と、木材の密度が高くて軽いという事には大きな違いが生まれます。
その差をつけるのがデザイン、設計、そして加工精度でこれらの要素が大きく影響を及ぼします。
個人的には密度がしっかりとしている素材のテールピースの方が音色にしっかりとした輪郭を伴うように感じます。
その点で、このボガーロ&クレメンテ・フィッティングは信頼に応えてくれるので楽器のグレードアップにお勧めしたいフィッティングです。


♬ボックスウッドとアイボリー(骨材)装飾の組み合わせ
ペグ: ハート
テールピース: ヒル・タイプ
顎当て: ガルネリ・タイプ
¥65,489- (税別、別途インストール費用が掛かります)
♬ペルナンブーコとボックスウッド装飾の組み合わせ
ペグ: ハート
テールピース: フレンチ・タイプ
顎当て: ガルネリ・タイプ
¥58,534- (税別、別途インストール費用が掛かります)
★フィッティングのページはこちらです。
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