先日ブログとツイッターでご紹介したラーセンからの新作「弦」”IL CONNONE”イル・カノーネがようやく、IL VIOLINOに到着しました。
現段階では「初上陸」と言っても過言ではないと思います。
9月1日の発表から約2週間。ようやく入荷の運びに至りました。
ミディアム/ソリスト共に税込¥11,394-(税抜¥10,550-)となります。税込価格で他の銘柄と比較すればエヴァ・ピラッツィ、オブリガート等が近い同価格帯となります。
ラーセンのヴァイオリン弦の中ではこれまでヴィルトゥオーゾが最も高価な弦でしたが、イル・カノーネの登場がヴィルトゥオーゾの立ち位置をとって変わったことになります。果たしてその実力はどのようなものか興味があるところです。
さて、そのミディアムとソリストの違いは?と疑問が湧くのですが、決定的な違いはテンションの違いです。
イル・カノン(ミディアム)
E / 7.7kg
A / 5.5kg
D / 4.8kg
G / 4.6kg
イル・カノン(ソリスト)
E / 8.4kg
A / 6.0kg
D / 5.1kg
G / 5.0kg
このようにミディアムとソリストでは各線のテンションに差があり、ソリストの方がテンションが高くなっています。その各線のバランスに興味が移りますが、、
想像しやすい弦でエヴァ・ピラッツィを取り上げると、テンションは次の通りです。
エヴァ・ピラッツィ(ミッテル)
E / 7.8kg
A / 5.6kg
D / 4.8kg
G / 4.9kg
エヴァ・ピラッツィ(スターク)
E / 8.2kg
A / 5.9kg
D / 5.0kg
G / 5.3kg
エヴァ・ピラッツィ・ゴールド
E / 8.0kg
A / 5.5kg
D / 4.7kg
G / 4.8kg
イル・カノンとエヴァ・ピラッツィを比較してみると、、、
- イル・カノン(ミディアム)はエヴァ・ピラッツィ(ミッテル)より僅かですが全体的にテンションが低い傾向
- イル・カノン(ソリスト)はエヴァ・ピラッツィ(スターク)よりE線とA線のテンションが高く高音域を意識している
- イル・カノン(ミディアム)のG線はエヴァ・ピラッツィ・ゴールドより低めのテンションで残響を意識している
多くの要素が関係するので一概には断言できませんが、テンションに限って比較すると大雑把にですが上記のようなことを感じました。
せっかくの新作なので先入観なしにご使用されることが何よりの楽しみかと思いますが、一つの判断材料としてテンションに焦点を当ててみました。余談ですが、新作ともあり私のテンションも上がっています(笑)。
何よりも弦は楽器との相性が大きく関係しますし、とても主観的な問題なのでご参考までにしていただければ幸いです。
今回はそれぞれ数セットしか入荷しておりませんので、ご興味のある方はお早めにお問い合わせください。なお、ご購入をご希望にも関わらず在庫がない場合にはご予約という形でお取り寄せいたしますのでご検討くださいませ(お取り寄せにはおおよそ2週間ほど掛かります)。
*E線はボール取り外しタイプでボールエンド、ループエンドのどちらにも対応しています
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