ヴィオラ(メディチ)とヴァイオリン(メシア)を板材から切り出してからおおよそ2週間が経過しました。トップ画像は荒削りの時のものです。
実は最初の1週間はMac Book Proの不具合で修復に掛かりっきりになってしまい、時間的に大幅なロスが発生。予期せぬ事態でした。
アップルがOSをバージョンアップさせてSierraからHigh Sierraにアップデートの通知が来たのでいつも通りにアップデートしていると途中でフリーズしてしまい、中断せざるを得なくなりました。再起動させるとOSが損傷している状態なので起動ディスクが動かない状態となってしまいました。。。仕方がないのでOSをリインストールしたのですが、データは消滅。幸いにもTime machineでバックアップをとっていたので大災害は免れたのですが、、、中には起動することが出来なくなってしまったソフトウェアも(しかも私にとっては最も重要なソフトウェアでした)。
ソフトウェアの指示通りにSSDドライブのフォーマットをMac OS 拡張に指定しても起動時にはSSDのフォーマットが自動でAPFSに切り替わってしまうので何度もリインストールとデータ移行の繰り返しをすることとなりました。結果的には無駄な苦労でしたが。。
調べてみると、High SierraというOSは新しいフォーマット形式に進化しているようでデフォルトではAPFS (Apple File System)という形式になるようです。外部ストレージはこれまで通りMac OS 拡張でフォーマットできるようですが、どうやら起動ディスクはAPFSになってしまうようです。。
こうなっては起動しなくなったソフトがアップデートするまで待たなければなりません。。。
そういった余計な心配をしながらも、ヴィオラとヴァイオリンのアーチは順調に進んでいます。
段階的にアーチを形成しては表面を研磨しての繰り返しでようやく最終的な形状に整いました。最終的な形状になるまでは不満点ばかりが目についてしまうので、もどかしくて仕方ありません。削っては確認の繰り返しで確実に目標には近づいているのですが、ここをどれだけ我慢することができるのかという忍耐勝負でもあります。

上の画像はヴィオラですが、同時進行でヴァイオリンのアーチも済ませました。
裏板はどちらも次の作業に移ることができる状態ですが、表板はこれからF字孔の配置や周辺の加工を施してゆくことになります。
F字孔はボディの長さから黄金比を算出して下書きします。一口に黄金比と言っても応用については目的や対象物によって異なりますが、ここではボディ全長に対してのF字孔の位置についてのものです。

今日は下書きを終えたので明日からF字孔周辺のアーチとエッジの繋がりをスムーズに加工してゆきます。
ちなみに午前中はヴィオラ用の削り加工台を作っていました。上の写真でヴィオラの表板が載っている台です。これは台の表面をアーチ型に窪ませてあるので、アーチの裏側を削る際に板材をひっくり返しても安定して固定できるようにするためのものです。
各裏板の写真も撮ってみましたが(下の画像)、写真を見る限りヴィオラのアーチはまだ手を加えなければならない様子です。
肉眼での見え方と写真になった時の見え方は印象が大きく変わるので、気づかなかった部分を気づかされる事も多々あります。もっとも、写真は影の映り込みなどで左右されることが多いにあるので参考程度に留めなければなりませんが。
では、来週からはアーチの裏側を削り出して板の厚みを整えてゆきます。
初めまして KOHと申します^^
繊細な作業に感心し拝読させて頂いています。
音楽好きで特に弦楽器が好きですが低域にポプラ材を使用するがあるそうでが、
とても参考になりました。これからも宜しく^^
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KOHさま
コメントありがとうございます。また嬉しいお言葉をありがとうございます。
KOHさまも弦楽器がお好きなのですね!
古い時代では稀に、裏板材にポプラ材が使われていた場合あることを知ってはいたのですが、アントワーヌ・タメスティのCDで初めて実際のサウンドを聴きました。
こちらこそ、今後ともどうぞよろしくお願いいたします!
コメントもお気軽に書いていただければ幸いです♪
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返信ありがとうございます。
弦楽器の面白さが垣間見えて参考になります。
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弦楽器の面白さは音楽であったり演奏であったりと範囲がとても広くて飽きることがありませんね。
また楽器のことを考えてゆくと、材のことももちろんですが、構造的な事も背景の理由があったりと興味が尽きません。今後も、ご興味を持っていただけるような事柄を書けるように、頂いたコメントを励みにしてゆきます♪
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このHPで勉強させていただければ嬉しく思います
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