ワーシャル弦 「Timbre」

スロヴァキアのブランドであるワーシャルが、満を持して発表している弦「Timbre」のお取り扱いをスタートいたしました。新作です。Timbreは音色や音質という意味を持っています。

 

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ワーシャルが2018年の秋に「Timbre」の発売をスタートしましたので、当工房でのお取り扱いをいち早く開始いたしました。

これまでの弦製造での経験を結集し最も素晴らしい弦が完成したとの事で、ヨーロッパではとてもポジティブなフィードバックを得られているそうです。

ワーシャルの設立者であるボーダン・ワーシャルJr.氏はプラハのアカデミー・オブ・パフォーミング・アーツを卒業しているヴァイオリニストです。その事もあり、くだけた世間話の中に於いてでも時折垣間見られるヴァイオリンの弦への情熱は非常に熱いと実感させられます。

ワーシャル氏の父、ボーダン・ワーシャル氏はスロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽団の設立メンバーで、同時にスロヴァキア室内楽団では指揮者、ソリストとしてスロヴァキアでのチャンバー・ミュージックの礎を築いた方です。

弦から紡がれる上品な音色は、彼の育った環境や個性から生まれているのでしょうか。

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スロヴァキアのオーストリア国境沿いから届くWarcha弦”Timbre”

 

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ワーシャルの新作弦「Timbre」について、概要から質感、特徴を順にご説明いたします。

概要

Timbre」はワーシャルの知識と経験を活かして作った最上の弦です。ガット弦の音色にレスポンスと立体感を持たせ、シンセティックの安定性が組み合わせられているとのこと。

質感

G:G線はイタリアのオールド・ヴァイオリンに感じられる、より豊かな倍音を得ることができます。音色の深みと輝きを併せ持っているため、どのヴァイオリンにも適しています。

D:D線は纏まりがあり、立体感があると同時に立ち上がりが良く、動的な表現でもクリアな音色となります。巻線の外側にはシルバーが巻かれており、ハイドロナリウムは内側に巻かれているので、汗による腐食というトラブルはありません。Timbreのセットで使用する事を前提にバランスが考慮されているので、D線が霞むことはありません。

A:A線は2種から選択できます。シンセティックは改善されたトーンとレスポンスがあり、メタルはワーシャルのメタルA線「ロシアンA」と「アヴァンギャルド」両者の良さを組み合わせています。なお、メタルA線はワーシャルの力作であるE線と同様にテールピース側がコイル巻きになっていますので、演奏性が高められています。

E:ワーシャルの独自E線 (伝説的でもある技法ではないでしょうか) であるコイル巻きを採用しているので暖かいトーン(ウォーム)であり、予期せぬ裏返りがありません。音色の立ち上がりはもちろん、テンションについても演奏性とバランスが考慮されています。

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弦楽器製作者が在籍している工房での販売のみという決断の理由

この「Timbre」ですが、プロモーションの指針に工房での販売のみという条件が与えられています。オンライン販売やお電話でのお取り寄せは出来ません(リピートの郵送は可能です)。

ワーシャルがデザインした弦で最も仕上がりが良い弦なので、ヴァイオリンがベストなコンディションで、尚且つ正しいセッティングで演奏して頂きたいという願いが込められています。そのため、弦を傷めずに張り替えることがご心配な場合は工房で張り替えのサービスをご提供いたします (お張替えの費用は掛かりません)。

ワーシャルの提案は、無数にある様々な弦をオンラインで繰り返し試すという方法以外に、その時間を工房へ行くという時間に当てることも1つの選択肢です。

工房の環境や香りから何かを気づいたり、音楽的な触発のきっかけになる事もありますし、演奏スタイルや音楽性に沿った弦の選択、そして楽器のコンディションをチェックする機会にもなります。

なお、Timbreはストレートでのご提供となりますので、視覚でも品質の良さをお楽しみいただけます。

これらの理由から、工房での販売のみとなります事をご了承くださいませ。ワーシャルにとっては勇気の必要な決断であると感じますが、大きな自信の現れではないでしょうか。

販売する工房は「ベストな状態に整える」という役割を担う事になりますので、最善を尽くしたいと願っています。

弦長、ナット溝、弦高、駒、テールピースなど、また場合によっては魂柱も含め、チェックポイントは多岐に渡りますが、楽器の点検も兼ねてお越しいただけますと幸いです。

 

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特徴

十分にデザインされた良質の弦ですが、「扱いやすさ」も良い弦には重要な要素なので、この点もご安心ください。良い弦を使っても魅力を引き出す事が出来るか否かという心配は必要ありません。

 

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ブレイク・インは12分

ワーシャルはブレイク・イン(サウンドが安定する事)までの時間を極限まで短くする事に最善を尽くしています。しかしながら、最終的にベストな状態へ導くためにはプレイヤーによる準備も必要となります。

具体的にはTimbreを張り、中程度の音圧で10分演奏します。

状況にもよりますが、この過程で6〜8回ほどチューニングの必要性があるかもしれません。

必要に応じて駒の角度調整を調整し、最後に微調整を行います。

G,D,A線が少しウォームでレスポンスや輝きを改善したい場合

駒に近い位置で各弦をフォルティッシモで鳴らします。強い音圧を出すために全弓で弦を鳴らせてください。下図のように大きく弓を使います。

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この過程での理想的な弓の速度はフルストローク毎に大凡2秒〜3秒ほどです。ステージで演奏するときに使う弓よりも圧を掛けて、大胆なフォルティッシモにしてください(うるさいと感じる程度に)。

これは数秒ほどで終わりますが、仕上げとしてチューニングをお願いします。

フル・トーンまで3時間以内

弦を張ってから上述の鳴らしを終えてからTimnreのサウンドをお楽しみいただけるようになります。数時間の間はチューニングが必要となる事もありますが、3時間以内にフル・トーンとなります。

 

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メンテナンス

Timbreのレスポンスがベストの状態である事を保つため、付着した松ヤニを定期的にクリーニングし綺麗にしてください。ワーシャルの弦には液体クリーナーを使用しません。必要となるのはマイクロファイバーのクロスだけです。

弦に松ヤニが固着している場合はプラスティックのカードの縁などを利用して、丁寧に削り落とします(クレジットカードやメンバーズカードなど)。

 

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ワーシャルのTimbreという弦がどのようなものかご理解いただけましたでしょうか。ご質問や価格などにつきましては下のお問い合わせフォームからご連絡いただけますと幸いです。

なお、価格につきましてはプロモーションの条件からウェブ上での公開が出来ないのですが、ご連絡いただけますとお伝えいたします。

どうぞお気軽にお問い合わせください。

※現在。当工房ではシンセティックA線を揃えており、メタルA線をご希望の場合はお取り寄せとなります事をご了承ください。

 

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E線

ステンレス・スチール・コア、テンション83.6 N、ペグ側巻糸「イエロー」

A線

W-Core® 2.0、ハイドロナリウム巻線、テンション54.3 N、ペグ側巻糸「ブルー」

スチールコア。ステンレス・スチール巻線及びシンセティック・モノフィラメント、テンション65.3 N、ペグ側巻糸「ブルー」

D線

W-Core® 2.0、ハイドロナリウム巻線及びシルバー巻線。テンション46.1 N、ペグ側巻糸「グリーン」

G線

W-Core® 2.0、ステンレス・スチール巻線及びシルバー巻線、テンション45.6 N、ペグ側巻糸「ダーク・レッド」

 

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